コネクテッド・デンティストリーが拓く歯科医療の新時代へ———セミナー参加に寄せて
本セミナーでは、13名の先生方の講演を通じて、歯科医療においてのデジタル化やそれに伴う最新機器を使用した実際の診療について学ぶことができた。
様々な最新機器が紹介されていたが、その中でも「DS Core」というシステムの重要性を知ることができた。 「DS Core」とはクラウド上で誰でも・どこでも・いつでも撮影したデータを保存し、共有ができるシステムである。これによって、院内での共有だけではなく、他院や紹介先の病院、技工所とも素早く正確な連携をとることができると感じた。
特にButterman Dental PCのバターマン先生の話がとても印象的だった。バターマン先生は日々の診療にDS Coreを積極的に取り入れており、日々の診療のほとんどをデジタル化に移行しているとのことだった。実際の診療の様子を動画で拝見したが、まさに未来を感じる歯科医院であった。特にVR用のゴーグルでDS Coreを接続し、ゴーグル内の画面を見ながら口腔内スキャンを行っている様子は未来の歯科医院を目の当たりにしたようで感動であった。
また、遠く離れたところで同じく歯科医師として働いているご子息から補綴のデザインについて相談を受けた時には、何10kmも距離の離れたところでDS Coreに接続してその患者様のデータを確認してデザイン修正まで行い、さらには発注までかけたとおっしゃられていたのを聞き、DS Coreによる連携の可能性を強く感じた。
Y’s デンタルクリニックの吉木先生のお話ではMIを実現させる手段として、矯正治療を積極的に活用する考えが示されていた。例えば矮小歯を有する症例において、従来のように歯列矯正をしてから歯を削って補綴を作成するのではなく、あらかじめ最終補綴のスペースを確保するように矯正を行うことで、歯を削る量を抑えて治療ができるという点が非常に印象的であり、私自身の発想の転換を感じた。
また、これまで矯正・補綴・カリエス治療などを各専門医にゆだねる場合は、治療ゴールの認識にずれが生じることが問題点であった。しかし、ひとりの歯科医師が全てを担ってしまうと、得意不得意による妥協点が生じる可能性も指摘されていた。
その解決策として、DS Coreを活用して、共通の資料を共有しながら各専門医が同一のゴールを目指すことができるのではないかとお話しされていたのを聞いて、今まで考えたことのなかった問題点に気づくのと同時に、連携するうえで共通のデータを持つことの重要性を感じた。
今までも、医科歯科連携をするときはデータを印刷して共有するようにしていたが、それをクラウド上でできると共有も簡単になり、連携される側も見たいときにデータを開いて見ることができるので便利になると感じた。
最後に5名の先生方の座談会もあった。その中でも新井先生の「デジタル化の先にAIがある」という言葉がすごく印象的だった。今まではデジタル化について便利だからとしか考えていなかったが、今後AIの時代になったときにデジタル化できていない歯科医院は時代に置いていかれてしまって手遅れになるということを学んだ。そのため、今デジタル化に足を踏み入れることがすごく大事で意味のあることだと思った。






