上野君子 様

治療名

下顎:オール オン フォー(ALL ON 4)

上顎:オール オン ファイブ(ALL ON 5)

全顎治療 難症例

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主訴

入れ歯をやめたい、インプラント治療で良く食べるようになりたい。

40代より入れ歯を入れていたために、顎堤の吸収が激しく、数件の歯科医院を来院するも、

インプラント治療は不可能と言われ諦めていた。娘さんが患者であったことと、

当医院がインプラント専門医であることで来院しました。

かなり難しいことは、簡易検査でパノラマエックス線写真などから判断できたが、

私の「入れ歯をやめたいですが」との問いに、涙を流しながら頷く姿を見て、

どうにかしなければと奮起しました。

しかし軽々しく「できます!」ともその場で答えることができないために、精密検査を行いました。

診断の結果、可能と判断し、それを伝えた時の患者さんの嬉しそうな笑顔は忘れることができません。

術前説明において、上顎においては広義の意味でのオールオン5とはなったが、

厳密な意味でのDRマロが唱えるオールオンファイブとはならず、インプラント埋入後、

5か月の待時となる可能性が高いことは、垂直的な骨量不足より患者さんに納得してもらった。

難症例

顎堤がかなり吸収しているために、インプラント埋入に十分な垂直的骨量を診査するが、

CTにおいて可能だと診断。

しかし、骨の吸収によるオトガイ孔が下顎堤頂付近の可能性を否定できないために、

下顎の埋入においては細心の注意を払った。

特に切開線は敢えてやや舌側に設定し、下顎神経麻痺を回避した。

また、やはり上顎においては骨質、骨量ともに埋入時に不安があり、待時とした。

補綴においては、咬合平面、咬合高径においては通法であったが、

アンテリアガイダンスを犬歯ガイドとし、上顎犬歯舌側面をメタルバッキングとした。

術後の経過

最終補綴セット時に、患者さんが鏡を見たときの目を私はいつも楽しみにしている。

それは治療をしていることはもちろん、作品という感覚が強く、

患者さんのびっくりした顔を見たいという欲望にかられるからです。

そのために、一切の妥協は許されないが、

その分の努力に値する笑顔を患者さんは私に振りまいてくれるばかりか、

この患者さんの場合には、涙を頂けたことは、それまでの苦労をすべて吹き飛ばすに十分なものでした。

使用インプラント

Nobel Speedy Groovy RP 4.0×10㎜ 8本 4.0×11.5㎜ 1本

治療方法

上顎においては、前歯部においては頬側水平的骨増生、

臼歯部ではソケットリフトにおいては垂直的骨増生として双方ともに切削片を充填。

特に前歯部は吸収性メンブレンを使用した。(Bio-Mend)

治療前

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術後

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iiyama-img9定期検診にてお話を改めて聞いてみると、生活がすべて変わったとおっしゃっていました。

特に、いまはインプラントという感覚は一切感じないため、自分の歯とか感じないとのことでした。

ふと言った一言は、歯科医師として改めて一生勉強と感じるものがありました。

「どんなにうまく入れ歯を作っても、歯茎と入れ歯の間に物がつまるのよねぇ。

今は本当に楽、特に大好きなお餅が食べられるし、今まで入れ歯ではおいしく感じなかった数の子が、

食感がたまらなくて、今では大好き」

嬉しい悲鳴なのかどうなのか、少しふっくらして、とても以前にはなかった健康的な感じを受けました。

こんな瞬間を味わえることこそ、歯科医師冥利につきます。

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